ランニング博士 高尾憲司さんに『コース選びの重要性とペース配分』をテーマにQ&A形式でお答えいただきました!
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Q.コース選びの注意点は?
舗装されていない路面や勾配が激しいコースを選択することによってカラダへの負担が大きくなることもあります。バーチャルマラソンは、これまでのマラソンレースのようにコース整備や交通規制がされていないため、安全面に「十分注意」し、慎重なコース選びが重要です。
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Q.バーチャルマラソンでおすすめのコースは?
近くに大きな公園やランニングコースがあれば理想的。比較的安心して走れると思います。給水・トイレ・車との接触・信号・夜間の照明などの心配がないコースをおすすめします。夜間の場合は少しの段差や障害物等にも要注意!全てが自己責任となるため安全性の高い場所がおすすめです。
好みのランニングコースが多くなることで気分転換ができます。自宅近辺でランニングコースが確保できない場合は、ランニングステーションが近くにあるコースを選択しても良いと思います。
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Q.コース形状によるカラダへの影響とコース選択のポイントは?
ランニングの研究では、登りでエネルギー消費量が増大し、降りで筋損傷をより大きく引き起こす可能性が報告されています。このようにランニングコースの特徴によってもマラソンタイムは大きく変化することが推測できます。特に初心者の方は、トラブル(痛みなど)が生じた時の対処を考えると周回コースを提案します。
Q.走り続けるコツは?
ランニングに限らず、個々が耐えられる以上の強度・量・頻度でトレーニングを行った際や十分な休息が得られなかった場合には、パフォーマンスが低下し、良い成績を収めることが困難となります。
さらに「月間走行距離が長い」「練習中の走行ペースが速い」「ランニング歴が長い」ランナーがランニング障害を発生しやすいと、これまでの研究で述べられています。
これらのことからも、個々の能力に応じたランニングペースをつくる必要があります。
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Q.ペース配分で意識することは?
手段としては、心拍計を用いて運動強度を設定する方法や主観的な運動強度を設定する方法があります。まずは「話ができるペース」を基準に走行速度を調整できればオーバートレーニングおよびオーバーペースを防ぐことが可能となります。
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Q.レースでの好記録とペース配分には関係がある?
レースのペース戦略はマラソンタイムに大きな影響を及ぼします。
マラソンのペース戦略は「ネガティブ型」「イーブン型」「ポジティブ型」に分類できると言われ、マラソンタイムに関わらずフルマラソンにおいて高いパフォーマンスを発揮するためには、スタートからフィニッシュまでの走速度を維持して走行する「イーブン型」のペース戦略が最適であると言われています。
一方で、マラソンタイムの遅いランナーは、マラソン速度に対してレース前半の平均総速度が速く、レース序盤にペース持続が難しい走速度で走行していることがわかっています。
また、マラソンレースで完走ができない理由として、42.6%は「過度な疲労」、35.2%は「打ち切りの設定タイムに対して走行ペースが遅すぎる」のが原因であることが指摘されています(Yeung et al.,2001)。
これらの一連の調査結果から、ペース戦略は完走や自己記録更新に大きな影響があることがわかります。
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Q.10キロ走れたら、マラソンレースも走れるようになる?
2013年に日本体力医学会ガイドライン検討委員会と公益財団法人日本陸上競技連盟医事委員会で策定された「マラソンに取り組む市民ランナーの安全10か条」では、マラソン完走のための1つの目安は、まず「ハーフマラソンや20kmの距離でゆとりを持って完走できることを目指して計画的なトレーニングを行う必要がある。」と述べられています。
これらのことから10kmを完走し、徐々に距離を伸ばしていくことでマラソンも走れるようになります。また、5kmや10kmはマラソンより距離が短いことから走速度が速くなることも考えられます。その分、心肺への負担も大きくなるため、距離が短いからといって油断はしないようにしてください。
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◎次回はいよいよ最終回!ランニング博士 高尾憲司さんからの直前アドバイス&メッセージをお楽しみに。
CW-Xバーチャルマラソンのエントリーは4月23日(金)本日が最終日です!!
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講師:高尾健司さん/株式会社ブルーミング代表
旭化成陸上部時代には数々の輝かしい成績をおさめ、引退後はランニングクラブの運営や、
大学でスポーツ健康学の研究を行うなど、多岐にわたり活躍
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高尾憲司オフィシャルブログ「教えて!高尾ランニング博士!」