ランニング博士 高尾憲司さんに『ダイエットにつながる運動と栄養について』をテーマにQ&A形式でお答えいただきました!
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◎ダイエットにも運動と栄養のバランスが大事!
糖質が全くない状態では脂質をうまく消費することができません。炭水化物の摂取も必要です。食事前に行う運動で空腹感を感じた場合は少しの糖質を補給しましょう。
ダイエットによる食事制限はリバウンドリスクが高いです。大切なことは消費と摂取を考慮した食事を心掛け、運動で骨格筋を増やすことが大切です。
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Q.ダイエットするならどちらがおすすめ?
同じ時間で考えるならばエネルギー消費量の高いランニングの方がおすすめです。ランニングはウォーキングに比べエネルギー消費量は約2倍になります。
トレーニングは実施すると効果が得られますが、トレーニングを止めてしまうとカラダはもとに戻ります(可逆性の原理)。よって、ケガや体調不良に陥るならウォーキングの方が継続しやすく、ダイエットにも効果的だと言えます。どちらもやり方次第、いろいろな方法や選択肢があると思います。
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Q.ウォーキングはどれくらいで行うのが理想的?(時間/距離/ペース)
まずは、1km(15分〜20分程度)を歩くことからスタートしても大丈夫です。1日に1km進めばCW-Xバーチャルマラソンの場合、期間内にゴールも可能です。体重や速度によってエネルギー消費量は異なりますが、時間を増加させる事によってエネルギー消費量も増加します。
期間内に(10日)歩き終われば、ぜひ次のステージへ!【歩く+走る】はダイエット効果がアップします!しかし、ストレッチ等の準備運動もしっかり行って下さい。
①10~15分歩いてみる。
②問題なければ20分。
③続けていくうちに10日間で10キロ達成!⇒次につなげていきましょう。
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Q.食前・食後どちらがいい?
食後は、30〜60分は胃内で食べたものを消化するため、食後すぐの運動は控えましょう。太りにくいカラダをつくるなら筋肉を増やすことが重要!筋肉が増えれば基礎代謝が良くなりダイエットにも有効的です。
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Q.ランニング時に気をつけることは?
ダイエットが目的の場合は食前のランニングが効果的です。カラダに蓄えられている糖質や脂質をエネルギー源として消費することができるためです。しかし、空腹状態でのランニングは低血糖になりやすいので、空腹感を強く感じた場合はゼリーなど消化のよいもので少し糖質を摂るようにしましょう。
また、起床時は水分不足の状態になっているので早朝のランニングの際は水分補給も忘れずに。食事は消化吸収されるまでに少なくとも3~4時間以上はかかります。そのため、食後すぐは胃内に食べ物が残っており、その状態でのランニングは胃に負担がかかり、吐き気やけいれんにつながります。食後にランニングする際は4時間程度間隔をあけるようにしましょう。
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Q.ダイエットを成功させるためには?
食事制限によるダイエットでは、体重が減っても筋肉量も一緒に落ちてしまいます。筋肉量が落ちると基礎代謝が落ちてしまい、痩せにくい、リバウンドしやすいカラダになってしまいます。そのため、ダイエットを成功させるためには食事制限だけでなく、運動により体脂肪を燃やし、さらに筋肉量を維持・増加させることがポイントになります。
運動する際は、脂肪を上手く燃焼したり、筋肉が分解されるのを防ぐためにもエネルギー源となる糖質の極端な制限は避けましょう。
ダイエットをする際の食事では、糖質、脂質を意識することが多いですが、筋肉量は落とさないように、運動と合わせて筋肉量を増やし、太りにくいカラダにするためにはたんぱく質摂取も重要です。また、基礎代謝を落とさないようにするためには水分摂取もしっかり行うことが大切です。
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Q.水分補給の役割は?
食事前は体内の水分量が低下していることもありますので、水分補給を行ってスタートしましょう。
運動後の体重減は水分量の低下の可能性が高いです。水分は体温調節をする重要な役割を果たします。体温調整がうまくできないことで熱中症に陥る恐れもありますので注意してください。
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次回は、気になる「ペース配分」とコース選びについてです。速度に関しては、前回も少しアドバイスいただきましたが、マラソンタイムが気になる方は、ぜひチェックしてくださいね!
CW-Xバーチャルマラソンのエントリー締め切りは4月23日(金)です!!
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講師:高尾健司さん/株式会社ブルーミング代表
旭化成陸上部時代には数々の輝かしい成績をおさめ、引退後はランニングクラブの運営や、
大学でスポーツ健康学の研究を行うなど、多岐にわたり活躍
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高尾憲司オフィシャルブログ「教えて!高尾ランニング博士!」